株の割安指標:PER, PBR, RSI
今回は、投資における、株の割安指標について書いていきたいと思います。
この前は、ROEなどの経営指標について書きましたが、経営指標を元にこれから伸びる企業を探しても、考えていることは他の人も同じ。
すでに株価が高騰している可能性があります。
そこで、経営指標と合わせて、「これから伸びるけどまだ伸びていない株」を選定することで、
「安く買って高く売る」ことが目指せるのではないかと思います。
- 1. PER(Price Earnings Ratio: 株価収益率)
- 2. PBR(Price Book-value Ratio: 株価純資産倍率)
- 3. RSI(Relative Strength Index: 相対力指数)
1. PER(Price Earnings Ratio: 株価収益率)
PERは、企業があげる純利益に対し、市場の期待(=株価)がどれほどかを示す値です。
この値は、業界の利益率にも関わってきますので、同業他社との比較が必要です。
例えば、工場を持たない"ファブレス企業"の株の場合、設備にかかる費用がないことから純利益が増加し、PERは高く出ます。
一方で、設備投資に莫大なお金のかかる製造業ではPERが低い傾向にあります。
PERは、低いほど割安、高いほど割高であると言えます。
PER=時価総額/純利益=株価/1株あたり純利益
2. PBR(Price Book-value Ratio: 株価純資産倍率)
PERに引き続き、株価に対して企業の実態はどうであるのか?ということを示すのがこの指標です。
今回は分子が純資産。会社の持つ資産に対して市場の評価は適切なのか。ということを示します。
また、企業がもし解散した際、純資産が株主に分配されます。
PBRが1よりも小さい時、株価よりも大きい資産分配があります。
ですので、PBRが1よりも小さい時、この株は非常に割安である。と言えます。
また、最悪企業が解散した場合、買った株よりも大きな分配金を受け取れると言えます。
PBR=時価総額/純資産=株価/1株あたり純資産
3. RSI(Relative Strength Index: 相対力指数)
3つのうち、すこしだけ毛色が違うのが、この指標です。
他は株価と経営がどれだけ伴っているか?ということを表しているのに対し、
RSIは株の値動きだけにフォーカスしています。
株を売買する人の心理として、
「安い!買おう」や、「高い!売ろう」というものがあります。
RSIはその判断の材料となるものであり、上がりすぎ、下がりすぎの指標です。
RSI=一定期間の値上がり幅の合計/(一定期間の値下がり幅の合計+一定期間の値上がり幅の合計)
で表され、一定期間に、値上がりの動きがどれだけ強かったかを示す指標となります。
もし、値上がりと値下がりが同じだけ起こっていた場合、RSIは50%となり、
値上がりに傾くとRSI > 50%, 値下がりに傾くとRSI < 50%となります。
ボックス相場の株の場合、RSIが下がれば下がるほど、そろそろ上昇か?というタイミングを図ることができ、上がれば上がるほど、そろそろ利確のタイミングかなという事ができると思います。
以上、株価の割安指標でした。
上の2つに関しては、業種によっても違います。
例えば、成長が期待されるITなどは株価が先行し、PERが高くなります。
また、歴史のある大企業でも、不祥事などで株価が下がればPERが減少し、
調子が悪い決算があればPERは増大します。
大切なのは、指標を同業内で比較検討した上で、その理由はなにか?という点まで含めて研究することだと思います。